「ゾット帝国」を徹底解明

syamu game(裕P)さんが執筆した小説「ゾット帝国」を考察しています。

【『これが~ユージの歩く道!』考察】第十二回「まとめ② 物語の構成とストーリー予想」

約2年ぶりの『これが~ユージの歩く道!』考察にして、本シリーズ最後の記事になります。

物語の構成とストーリー予想

『これが~ユージの歩く道!』(以下、ユージ編)は三部構成と捉えると分かりやすいです。

(なお、各部のタイトルは私が便宜上つけたものです。)

第一部 3人の出会い

ユージ編の第一話~第四話が、第一部にあたります。

主要キャラは、「少年」 、「男の子」、「女の子」です。

少年の不幸な毎日と、そこから脱するキッカケとなった、主要キャラ3人の出会いが描かれています。

おそらく、「少年」というのは本作の主人公である前川祐二、「男の子」については、情報が少ないので確定はできませんが、キャラクター設定の中で祐二と同年代の男性キャラは沢木拓哉しかいないため、消去法で沢木拓哉だと考えられます。

問題なのは、「女の子」です。

普通に考えれば、キャラクター紹介の2番目に書かれている、水木彩だと思うのですが、そうすると、つじつまが合わなくなってしまうので、ここは一旦、謎のままにしておきます。

なお、3人とも、保育園生か幼稚園生だと思われます。

第二部 幼少期のエピソード

『これが~ユージの歩く道!~幼少期編~』(以下、ユージ幼少期編)が第二部にあたります。

ユージ幼少期編は2012年6月頃に書かれたようですが、早々にアカウントが削除されたらしく、内容は不明です。

しかし、おそらく、主要キャラは第一部に引き続き、「少年(前川祐二)」 、「男の子(沢木拓哉)」、「女の子」でしょう。

タイトル的に、主要キャラ3人の幼少期のエピソードをいくつか書いて、短編集のようにしようと考えたのかもしれません。

第三部 学園生活

(ユージ編は第四話までしか書かれていませんので、実際は存在しませんが、)ユージ編の第五話以降が第三部にあたります。

第二部から、10年ほどが経過したと考えられ、主要キャラ3人とも高校2年生になっています。

どうらや、生涯の親友であると思われた前川祐二、沢木拓哉、「女の子」でしたが、なんらかの事件を境に関係が途絶えてしまったらしく、それが伏線となっています。

聖北(せいほく)学園という全寮制学園で再会した3人と、新キャラたちが織りなす正統派の学園青春物語.......といったところでしょうか。

以前の記事(第十回「まとめ① 順文学作品の系譜」)にて書きました通り、ユージ編には順文学的特徴が見受けられます。よって、第三部は、前川祐二と沢木拓哉のダブル主人公方式を採っていると考えられます。

(A)前川祐二の物語

 「ほーい、ついに来たよ | 初音ミクの発表会」で確認できるプロットをメインに、情報を整理しますと、以下のような物語になります。

① 父親の転勤で神芳(かみよし)町に引っ越してきた主人公、前川祐二は、聖北学園という全寮制の高校に通うことになります。

② 転校早々、彼は廊下で女の子(おそらく、水木彩)と鉢合わせ、ぶつかった勢いで彼女のファーストキスを奪ってしまった上、胸も触ってしまいます。破廉恥の烙印を押されてしまった祐二は、風紀委員会に敵視されながら、なんとか彼女の誤解を解きますが、彼女に振り回される生活を送ることになってしまいます。

③ 【ここは私の想像です。】その後、前川祐二は幼少期からずっと好きだった「女の子」と再会しますが、彼女には想い人(仮に男Aとします)がいました。そして、水木彩もまた、男Aに恋をしていました。

④ お互いの恋を実らせるという目的のもと、前川祐二と水木彩は、やむをえず手を組む事にします。

⑤ 様々なイベントを経た後、物語の終盤で、前川祐二は「女の子」に告白しようとしますが、いつも傍にいた水木彩の大切さに気付き、結果結ばれます。

(B)沢木拓哉の物語

piapro - 作品 - Syamu_game @ ウィキ - アットウィキ」で確認できるプロットをメインに、情報を整理しますと、以下のような物語になります。

① 沢木拓哉もまた、聖北学園に通うことになりました。登校中、彼は通学路で熱を出して倒れている女生徒(おそらく、宮乃和美)に出くわし、彼女を助けます。彼女は同じ学園に通う後輩でした。

② 文化祭や体育祭を通して、仲良くなる2人でしたが、彼らの前途に暗雲が立ち込めます。実は、宮乃和美は不治の病に侵されており、次の誕生日までの命だったのです。

他のキャラの解釈

誰が風紀委員長?

 「ほーい、ついに来たよ | 初音ミクの発表会」のプロットに、

1:主人公の敵は誰か?何か? 悪役・風紀委員長と風紀委員。

という一文があります。

以前の記事でも言及しましたが、ユージ編には、風紀委員長という設定が書かれているキャラが、なんと3人もいます。それは、吉永涼子、天野美佳、宮乃和美です。

まあ、これはどう考えても、syamuさんの入力ミスなので、修正します。一人に絞りましょう。

悪役というくらいですから、性格がある程度は苛烈でなくてはなりません。

そうすると、関西弁お姉さんキャラの吉永涼子と、ヤンデレ弱者キャラの宮乃和美は除外されます。消去法的に、天野美佳が風紀委員長と考えて問題ないでしょう。

水瀬美穂について

以前の記事でも書きましたが、ユージ編にはイラストが存在し、そこには水瀬美穂というキャラクターが描かれています。

これらのイラストは、おそらく、ユージ編の後日談として、第三部の終了後、付き合うことになった前川祐二とヒロインを描いたものだと考えられます。

これをもって、「じゃあ、水木彩じゃなくて、水瀬美穂がヒロインなのか!」と理解すると、水木彩の立ち位置が意味不明になってしまいます。

おそらくですが、ユージと付き合っている、「水」という字が名前に入っていること、肩までのショートヘア、ツンデレ風のセリフ......等々の事実から考えますに、水瀬美穂は水木彩と同一人物なのではないかと思います。多分、syamuさんは、ユージ編を投稿してから2年が経ち、コミPoでイラストを作る頃には、キャラの名前を忘れてしまい、新たに名前を考えたのではないかと思います。

この場合、プロットに記載されている「水木彩」という名前を優先すべきかと思い、前章では水瀬美穂の存在を抹殺してしまいましたが、もし、この名前を活かすとすれば、幼少期の「女の子」の名前として使うのが良いのではないかと思います。

その他のキャラ

篠崎エリナ

社長令嬢にして、生徒会長。「黒いお嬢様」という説明を鑑みるに、天野美佳と共に、主人公の敵として立ちはだかると考えられます。

完全に私の想像ですが、父の会社を継ぐ運命にある沢木拓哉と境遇が似ているので、篠崎エリナは沢木拓哉の許嫁で、宮乃和美を敵視する、みたいな展開ありそうですよね。

吉永涼子

関西弁のお姉さんキャラ。

情報が少なすぎて、まったく立ち位置が分かりません。

まあ、主人公たちと仲がいい部活の先輩みたいな感じじゃないですかね(適当)

橘明人

35歳、バツイチ、高校教師、主人公たちのクラスの担任。

syamuさんは、今月の4日、36歳になったんですよね。

自分が創作したダメなオヤジキャラより、ダメなオヤジになっちゃいましたねぇ......。

総評

まず、ユージ編の考察を通して、ゾット帝国シリーズとユージ編に共通する「順文学的特徴」を発見することができました(詳しくはこちら)。これによって、順文学研究を一段階、前へ進めることができたと考えています。

個人的な感想といたしましては、ユージ編は現代学園モノということもあり、ゾッ帝よりも展開が予想しやすかったですね。そのせいか、ストーリーは少々陳腐な印象を受けました。

とはいえ、syamuさんが創作したものの中で、断トツで一般受けする内容であることは確かです。

ゾッ帝よりも短いし、読みやすいので、みなさん是非、ユージ編の設定や本文を読んでみてくださいね。

『これが~ユージの歩く道!』の考察は、これで最後になります。

ぬわああああん疲れたもおおおおん