「ゾット帝国」を徹底解明

syamu game(裕P)さんが執筆した小説「ゾット帝国」を考察しています。

【ゾッ帝考察82】最終報告 第四章「宇宙の成り立ち」

『月が輝いている』、なんて言わないで欲しい。ガラスの破片にきらめく光を見せて欲しいのだ

―― アントン・チェーホフ

 第四章「宇宙の成り立ち」

4.1 2つの宇宙と原始状態

ゾッ帝世界には2つの宇宙が存在する。『アルガスタ』と『ユニフォン』である。

本編の記述から察するに、原初、この2つの宇宙は鏡面世界のように表裏一体であったと考えられる。相互の移動は「神隠し」のような再現性の難しい形でのみ行われ、自由に行き来することはできないような状況を想像されたい。

その後、呪師が登場する。呪師は神と死神を創りだし、支配下に置いたことで強大な魔法力を有していた。その力でアルガスタを支配した呪師は、ユニフォンをも支配しようと画策し、アルガスタの月に『紅月(あかつき)』という術式をかけた。

4.2 紅月(あかつき)

紅月には2つの機能がある。1つ目は、アルガスタ内の魔族を不死化させることである。2つ目は、アルガスタとユニフォンを時間的・空間的につなげる「ゲート」を顕現させ、自由に移動することができるようにする、というものである。

術式の発動中は、その名の通り月が赤く変色する。紅月によりアルガスタとユニフォンは接続され、一つの宇宙となった。

なお、本編中に確たる記述はないものの、紅月を稼働させ続けるには神または死神の力の供給が必要であると考えられる。

4.3 神と死神の力の暴走

その後、何らかの理由により神と死神の力が暴走する。これにより紅月は魔力供給が絶たれ、かつ、術式の一部が狂ってしまった。この事件の後、紅月は以下のような状態となる。

まず、魔力供給がないため、基本的には機能停止状態である。ただし、100年に1度だけ、不完全ながら術式が発動する。時間は当日の0時~早朝。月が赤く変色する、魔族が不死化する、という機能は正常に作動するが、時空はアルガスタから見て約100年後のユニフォンに接続されてしまう。また、ゲートは開かないため、宇宙間を移動するには転移魔法や転生するしかない。

この100年に1度の紅月発動のタイミングで、神と死神の力を用いて魔力を供給できれば、紅月を以前のように常設化することが可能である。ゲートも開く

4.4 呪師の支配の終わり

神と死神の力の暴走により、当時の国家は滅亡。呪師の支配は崩壊した。

呪師は神と死神の力を他者に渡したくないがために、その力をとある物に封印し、さらに時間が経過すると別の物へと力が移るように術式を組んだ。呪師自身は怒った民衆により殺され、その生涯を終えたが、彼が創りだした力は時代を越えて様々な人に様々な形で受け継がれることとなった。

こうして神話の時代は終わりを告げ、歴史は古代へと突入していく。

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宇宙兄弟

宇宙兄弟

以前の中間報告では、タイムトラベル問題をクリアするために、宇宙の時間軸をズラすしたり、表現に忠実に宇宙を分裂させるなど、かなり無理やりな解釈をしてしまいました。

その反省を活かし、今回は、紅月が狂ってしまったために接続先が未来のユニフォンになってしまった、という形にしました。こうすれば、紅月の術式を修正するだけで本来の形に戻ることができます。