「ゾット帝国」を徹底解明

syamu game(裕P)さんが執筆した小説「ゾット帝国」を考察しています。

【ゾッ帝考察43】カイト編 2章~5章 中間報告I「主な矛盾点・その他・総評」

前々回の記事では2つコメントいただきました。読んでくれてありがとナス!

ジン編はまだ読んでないんですが、おそらく、これまでの解釈が水泡に帰するような設定や矛盾が出てくるんだろなぁ……と思って、憂鬱な気分です。

とはいえ、諦めるのも癪なので、次回からはジン編の各話分析に入ります。

主な矛盾点

カイト編を1つのつながった物語として読む際に、最も障害となるのが、1章と2章で一部の設定が分断されていることです。

例えば、主人公カイトの一人称が1章の「オレ」から「オラ」に、語尾も2章では広島弁らしきものに変わっています。また、カイトとルエラの出会いは、1章では禁断の森で出会ったことになっていますが、2章では城下町で出会ったことになっています。これらは、もはやどうしようもない矛盾です。対処法としては1章の設定を優先させて読み飛ばすしかありません。

他にも、1章でカイトの父はアルガスタ(王国)騎士団の隊長だとされていましたが、2章ではアルガスタ親衛隊に所属しています。こういった矛盾に関しては「以前、親衛隊に属していたことがあり、現在は騎士団に所属」という強引な解釈で乗り切ることもできます。

なお、細かい矛盾――例えば、アリスがユニフォンに来たシーンで「アルガスタに転生した魔王様を探さなきゃならない」と発言していたり(「ユニフォンに転生した魔王様を探さなきゃならない」の間違い)、また、2章2話で葛城が「お爺さんの代で道場は潰れちゃったけど。」と発言していたり(3章2話でも光秀が「この道場は爺ちゃんの代で潰れておる」と発言)、等々は、取り上げているときりがないので、基本的にスルーするのがいいと思います。

その他

食材と料理

アルガスタには、リップル(架空の果物。小さな桃色の実)、ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、キノコ、挽肉、ナス、トウモロコシ、カレーのルー(小麦粉や香辛料)、バターといった食材が存在しています。これまでに登場した料理は、キノコカレーとリップルジュースです。

ユニフォンでは、みたらし団子、三色団子、蓬饅頭、おはぎ、カステラ、紅茶といった料理が登場しました。よって、卵、小麦粉、砂糖、よもぎ、小豆、茶葉などの食材は存在するようです。

動物

アルガスタには、最低でも馬、竜、狼、(あと魔物)が存在します。ユニフォンには、最低でも、馬、猫、狐が存在します。

カイトは11歳の時点で乗馬ができますが、光秀は馬に乗ったことがありません。よって、アルガスタには乗馬文化が根強いが、ユニフォンではそれほど根付いていない、ということが分かります。

雑多なこと

・ユニフォンには日本家屋がある。(ユニフォンに日本が存在する可能性が微レ存。)

・ユニフォンではブレスレットがほとんど見受けられない。(ブレスレットはアルガスタの文化。)

カイト編の総評

カイト編は、第1部(カイト少年期)、第2部(カイト青年期)、第3部(光秀少年期)によって構成されています。この3部は、一応、時系列でつながっているものの、基本的には独立した物語です(作者である Syamu さんはストーリーがリンクしていると考えているようですが)。

なので、本来ならば3つの小説として書かれるべきものが、1つの小説として掲載されており、しかも3つとも導入部しか書かれていない未完の作品で、さらには大量の矛盾が放置されている、という状態です。

小説として成立している、とは言い難いです。

とはいえ、「小説家になろう」を見ていると、1万字も書かれずに更新停止している小説が多くあります。ある人によると、なろうで10万字を越える作品は全体の約12%しかないそうです。カイト編だけでも136,856文字ありますから、文章量だけ見ても、syamuさんは、なろうの中では努力した方だと言えるのではないでしょうか。

しかも、いまだにネット上で話題にされる数多くの名文や名台詞を生み出したわけですからね。これは常人にはできないことですよ。

村上春樹さんの『騎士団長殺し』だって、発売当初こそ「ラノベかよ」とか「意味わからん」とか、ネットでネタにされましたが、今話題にしている人はほとんどいませんよね。でも『ゾット帝国』は3年以上経った今でもコピペにされ、ファンクラブが活動しており、更にはこうやって考察されています。Syamuさんと村上春樹さん‥‥ どちらが‥‥ 上かな?‥‥ もちろん、‥‥ Syamuさんのほうが‥‥ ネタ性の高い文を書く能力という点では‥‥ 上だよね?(対立煽り)

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

 

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

カイト編の中間報告は、この記事で最後になります。次回はジン編の設定集(主な登場人物)の分析になります。ジン編も、皆様と一緒に読み進めていけましたら幸いです。