「ゾット帝国」を徹底解明

syamu game(裕P)さんが執筆した小説「ゾット帝国」を考察しています。

【ゾッ帝考察0】順文学作品「ゾット帝国」へのいざない

あ~SyamuさんにPUBGの実況動画やってほしいわ~

はじめに

 僕は最近になってSyamuさんのことを知ったので、「Syamuさんが書いた小説がある」という事実も、この前知ったんです。皆さんからすれば「今更かよ!」と思われるでしょうが……(笑) 

そこで、気合を入れて「ゾット帝国」を読み始めたのですが、驚くほど難解で、途中で読むのを諦めてしまいました……。ちゃんと事前知識をつけてから再挑戦しようと、ネットを検索しまくったのですが、不思議なことに、あまり情報が出てこないんですね。

おそらく、その理由は、そもそも「ゾット帝国」は小説としての体をなしていないので、「小説」として読破した人が少ないということ。また、数少ない読破者も、小説というよりは、Syamuさん独特の表現を探すため、Syamuさんの心理を分析するため……要するに「素材」として消費しているから、ではないかと思います。(Syamuさんの動画を、商品紹介動画として見ている人が少ないのと同じですね。)

なので、多くの人が「ゾット帝国」を小説として読破するためには、なんらかのガイドラインを整備する必要があると思うんですね。じゃあ、読むついでにそれを作って、ブログにでもしてみよう、と思って書き始めました。

一応、「『ゾット帝国』ってなに?」「『Syamuさん』ってなに?」という人がいないとも限りませんから、以下で “ できるだけ分かりやすく丁寧に ” 基本的な情報を書いておきました。知ってる方は飛ばしてください。

基礎知識

syamu game 氏と順文学

syamu game 氏とは、広島県出身のクリエイターです。彼は2010年に活動を開始して以来、非常に個性的な作品を世に送り続けました。2014年12月のYoutube引退、2015年9月のツイキャスアカ削除などを経て、現在では活動休止しています。

しかしながら、彼の遺した作品は今もなお人々を楽しませ、数多の二次創作物が生み出され続けています。広義には、彼の言語表現の総体を「順文学」といいます。

もっと知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

dic.nicovideo.jp

syamu game 氏が、一般的に「大物Youtube r」として知られていることもあり、大衆の目は動画作品にばかり向けられています。しかし、彼を語る上で、彼の小説作品を外すことはできません。狭義には、彼の執筆した小説群を「順文学」といいます。

「ゾット帝国」とは

「ゾット帝国」とは、syamu game 氏が「裕P」という名義で執筆した小説です。それらは、2015年3月から8月にかけて「小説家になろう」という小説投稿サイトにおいて公開されました。「ゾット帝国」は、「ゾット帝国騎士団カイトがゆく!~人を守る剣の受け継がれる思い~」と「ゾット帝国親衛隊ジンがゆく!~苦悩の剣の運命と真実の扉~」の2編54話によって構成されています。

一時は「第8回ファンタジー小説大賞」の受賞が確実視されるほどの支持を受けた、カルト的作品です。

先行研究

順文学の主な特徴

Syamu_game @ ウィキ」では、順文学の特徴として、以下の6点が挙げられています。

① 代名詞を使わない、省略すべき語を省略しない

② 難しい漢字を使おうとする

③ 文章の組み立て方が独特

④ ぎこちないキャラクターの動作

⑤ 不自然な心理描写(突然の号泣・改心やシリアスな場面での発情など)

⑥ 漫画やアニメの絵的な表現をそのまま使う

また、同サイトでは「スレ民による考察(一部)」として、いくつかのスレを引用しています。主な指摘内容は、以下の3点です。

① 身体語(特に「掻く」)、人物名・地名の頻出
② 動詞のバリエーション、漢語、新概念の設定(造語)が少ない

③ とにかく語彙が少ない(書籍化されるレベルの人が同じ長さの文章を書くと、およそ1.66倍の語彙が出現する)

主なSyamu学者(ゾット帝国研究)の紹介

順文学研究の第一人者「ぎ~く」氏

ぎ~く氏は、ブログ「はなくそモグモグ」にてSyamu研究の成果を公開しています。ぎ~く氏の研究は、順文学研究の地平を切り開いた重要なものばかりですが、そのなかでも非常に秀逸かつ人口に膾炙した論がこちらです↓

kyanoscreate.hatenablog.com

「ゾット帝国」に関しても、卓越した分析をされています。

「剣竜」氏

剣竜氏はSyamuさん公認の二次創作小説「ゾット帝国外伝 丘の民の伝説編」の作者で、同作品の合間に本編の考察も書かれてらっしゃいます。限りある情報から想像を広げ、かつ、本編と矛盾しないように物語を書き進める、その手腕は素晴らしいの一言に尽きます。

「大便ソムリエ」氏

大便ソムリエ氏は、ブログ「淫夢+syamuの一考察」にて、淫夢やシャムさんに関する考察をされています。「ゾット帝国」に関しては「ジン編ガイジポイントツアー」と題してsyamuさんの文章に逐次ツッコミを入れる記事を連載されていますし、最近ではsyamuさんを主人公にしたゲームを制作されました。

「天野美咲」氏

天野美咲氏はブログ「An Algasta」でsyamuさんの考察や書き起こしをされています。特に実況プレイ動画の書き起こしは凄いです。「ゾット帝国」に関しては、登場人物の情報を簡潔にまとめた記事を公開されています。

(新たなゾット帝国研究者さんを発見次第、追記していきます。)

今後の方針・目標

まず、「ゾット帝国」2編を読み、重要な記述を抜き出す作業をします。その後、それらを人物、地理、事件、用語などに分けて整理し、「ゾット帝国」を小説として読む際のガイドラインを作りたいと思います。Syamuさんは、この支離滅裂な2編54話を改稿し、最終的にはひとつなぎの大長編にするつもりだったようなので、最終的にSyamuさんが書こうと思っていた(であろう)小説の全体像を解明できたら……と考えています。

 とりあえず、次の記事ではカイト編1話の分析を行っていきます。